西新宿のヒルトン東京 地下1階に位置するフジギャラリー新宿では、2024年5月18日(土)より6月30日(日)まで、谷村 メイチン ロマーナによる展覧会 “ROMANA TOY STORE II” を開催いたします。
谷村 メイチン ロマーナは、2023年に東北芸術工科大学大学院を修了後、東京に在住し、埼玉のアトリエで作品制作を続けている若手アーティストです。その作品はキッチュでポップ。本人は絵画にカテゴライズしている作品は、木製のフレーム内に断熱材として使われることの多い発泡ウレタンで造形し、膨大な量のマスキングをしながら彩色したもの。立体作品は、ハンドメイドで接着時に使われることの多いグルーガンでグルースティックの樹脂を重ね、エアーブラシで彩色したもの。どちらの作品にも登場するのは、自分が思い描いたモンスター。アーティストの問題意識や鑑賞者への問いかけ、そしてストーリーを内包してこそアート作品という一般的な認識を大きく逸脱した作品ばかりです。チョコエッグの中から出てくる小さなおもちゃにワクワク。そうしたワクワク感を 大学生の頃、中野ブロードウェイで見たソフビから思い出し、アート作品に反映させて始まったのが、この発泡ウレタンとグルーガンのシリーズです。
一見、無邪気に制作しているような発泡ウレタンの作品は、発泡ウレタンの予期することのできない膨らみという偶然が単なるモンスターの形をした制作物以上の面白さを創出しています。同じモンターを題材にしていても、グルーガンで作成した方は、溶けた合成樹脂が重なることでできる独特なツルッとしているのに凸凹とした質感が特徴的で、今にもポテポテ、テケテケと動き出しそうな雰囲気。
ユーモラスで、ちょっとくだらなくてチープ。それでいて、物凄い手間と時間をかけて大真面目に作られた作品は、作る側、見る側が時として忘れてしまう「アートを楽しむ」ことを思い出させてくれます。また、どちらの作品群にも、フィギュアでもソフビでもない新しいジャンル(おそらくアート)の可能性を感じます。
ぜひ、ご高覧ください。
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鉛筆やボールペン、クレヨン、Apple Pencil。それらがなくても、指さえあれば、どこにでもモンスターを描いてきた私は、自称、「ソフビやカートゥーンのカッコよさに魅了されたクレイジー・クリエーター」。私と家臣のモンスターたちが戦いを繰り広げている相手は、どこにでもあるようなちっちゃな悪。そういう悪が積み重なってきている今だからこそ、一応、世界を救うような気持ちで、モンスターを日夜、生み出しています。
谷村 メイチン ロマーナ
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【展覧会概要】
谷村 メイチン ロマーナ ”Romana Toy Store II” 展
会期:2024年5月18日(土)〜6月30日(日)
休廊:月曜日・金曜日、10:00〜18:00
会場:フジギャラリー新宿
(東京都新宿区西新宿6-6-2 ヒルトン東京 地下1階 ヒルトピアショッピングアーケード内)
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