山をめぐる政治:蛇が住まない山は危険―脆弱化する日本の山々と災害の頻発―
日本の山は、いま見えないかたちで危険を増している。
人里に出没するクマ、長期化する山火事、頻発する山崩れ――これらは個別の現象ではない。山の内部で進行している構造変化の表れである。
本書の出発点は、「蛇が住まない山は危険である」という逆説的な命題にある。蛇の不在は、単なる生物の減少ではない。それは、生物多様性の低下と森林内部の均衡の崩壊を示す指標である。一見安全に整備された山が、内部から脆弱化している。
本書は、この変化を自然現象としてではなく、政策の帰結として捉える。林野庁の制度設計、地方自治体の政策展開、観光振興や地域活性化といった正当な目的のもとで進められてきた森林管理は、どのような山を生み出してきたのか。何が選択され、何が排除されてきたのか。その積み重ねが現在の山の姿を形成している。
安全の確保や観光利用、地域振興はいずれも正当な目的である。しかし、それらが優先されることで、森林が本来備えていた構造と持続性が損なわれつつある。その結果は、人里でのクマの出没、山火事の長期化や土砂災害の頻発といった形で現れている。
現在、日本の山で起きていることは、単なる自然現象ではない。それは、林野庁の制度設計や地方自治体が打ち出した政策の帰結である。本書は、日本の森林政策の構造を問い直し、その転換の必要性を提示する。
【書籍情報】
書名:『山をめぐる政治:蛇が住まない山は危険―脆弱化する日本の山々と災害の頻発―』
著者:梅津弘幸
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